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個人作品でmayaを使う意義は本当にあるのか

2011年01月27日 02:04

久しぶりにCGについての真面目な日記を投稿しようと思います。

以前から「自主制作やるよ!」と言い続け、未だに発表すら出来ていない始末。
忙しいなんて言い訳にならないとは思いますが、それでも少しずつ前に進めております。


そんな中、今日会社でショッキングな事態に遭遇しました。
今会社にいる元サンジゲンの方に、bipedというmaxの標準的なキャラクタリグを見せてもらいました。
オペレーションを開始して、かなり少ないクリック数でキャラクタの頭身が出来上がり、調整もサクサク。
数分で男性や女性のプロポーションが出来上がり、アニメート可能な状態に。
コネクションサイクルがNGのmayaでは中々難しいと言われている、IKとFKの共存も普通にこなしている。

私の周りで自主制作をやろうとしているmayaの人は、たいていリグで挫折します。
mayaにはcatやキャラスタのような標準リグといわれるものは存在せず、ある意味標準でついているフルボディIKを実戦で使っていますという例はあまり聞きません。コンストレインもあまり充実していないので、いちいち作らないといけない。
各社、自社開発のリグツールを保有してそれをアップデートしている感じです。そのためツールを勝手に持ち帰ることもできず、自宅でリグをやろうにも、まず開発から始めないといけないという問題に突き当たります。



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私が自分の作品を作りたいと思い出したのは、まだスクウェアエニックスのムービーチームでキャラモデラーをしている頃。専門学校の卒業制作で賞品としてmayaをもらったばかりだったので、家でも何か作りたい。。。と思ったのが始まりでした。
モデリング自体は学生の頃からさんざんやっていたのですが、やはりリグは壁でした。
会社のツールを解析しようにも、当時melをはじめたばかりというくらいの私にとっては、ブラックボックスの多いプロダクションリグを理解できるはずもなく、挫折。
しばらくはルック開発の名目でモデリングばかりをしていました。

その後IGへ渡って「自分の作品を作りたい!」という気持ちが明確なものになり、実際にツールの開発やらを始めました。
リグと一言に言っても、汎用的なhumanリグだけではありません。ゆれものやめり込み修正のためのリグやシミュレーションの管理。フェイシャルを効率的に仕込むためのツール。あらゆるものが必要になります。
私が個人でそれをそろえるのに、デザインや脚本と平行してですが、3年かかりました。
さらに、シーン構築やアニメーションの出荷。LODの管理やディレクトリストラクチャなど、今後決めないといけない物はたくさんあります。正直いつになったら作品を作れるんだと気が遠くなるくらいです。

このような煩わしさを、maxであればかなり解消できるのでは?という可能性を今日感じたわけです。
maxはプラグインも充実しているようで、小規模で何かをやる時にお金さえ出せば大抵の事はなんとかなるとか。
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本題に戻りますが、mayaを使う意義。
最近、ソフトをmayaに切り替える中小プロダクション・アニメ会社が増えています。
そういった人たちに理由を聞くと、かなりの割合でこう返ってきます。

「周りがmayaの会社ばかりになって来ているので、mayaを使わないと仕事が取れない。仕事を振れない」

確かに、会社や個人事業主は食っていくのが大前提。最もな選択なのかなと思います。

元々日本の大手プロダクションでは、mayaが採用されているケースが多いです。
ポリゴンピクチュアズやデジタルフロンティアなどの大手はもちろん、ヴィジュアルワークスやマーザ。私が勤めている東映アニメーションのデジタル部でも、mayaをメインストリームとして扱っています。
そういった会社でシステムを担当している人に、なぜmayaなのかという質問をすると、大抵以下の二つが理由です。


①大人数でデータを共有するのに向いているから
②mayaで規模の大きなシステムを組んでしまったので、変えるに変えられない


もちろんmayaにはもっとたくさんの優秀な部分がありますが(ブラックボックスが少ないですし)、上記二つは理由としてかなりの決定打のようです。
実際問題として、ヒュームなどの優秀なプラグイン。レンダラ選び放題。などなど、maya使いから見てmaxには指をくわえてうらやましくなる要素がたくさんあります。前述のリグもしかり。
白組のmayaチームが手がけた「ヤマト」のプロジェクトでも、崩壊の表現にmayaでは限界があり、そこにはmaxを使ったとかなんとか。

緑で色取った上の3つの理由のうち、「大人数で~」以外の理由は、作品の本質に関わるというよりも、どちらかというと政治に近いものです。
個人や小規模で作品を作る場合、さらに「大人数で~」という理由も薄れます。

そう考えていくと個人で作品を作るのにmayaを使うというのは敷居をあげているだけで本質的な理由は少ないように思えてきます





ただし、最近は個人でもmayaを使って物を作れるのでは?という希望がいくつか出だしています。

①mayaのmax化
「だんだんmayaがmax化してきているという流れがあります。
mayaHairやニュークリアスのように、1つのノードに大量の機能が搭載されている「大きいノード」が出来だしたからです。本来mayaのノードというのは、一つ一つは単純な機能しかないですが、コネクションで組み合わせる事で複雑な事をやろうという物が多いです。
そのため「自由度は高いが敷居も高い」という結果につながります。しかし、「それ専用」として用意されている巨大なノードは開発の短縮につながり、ジェネラリストにとってはありがたい存在です。

このまま行けば、mayaでも市販の優秀なリグが出てくるのではないかという期待が持てます。
(ネイティブ機能になるかは置いといて)


②国内の「オープン」思想
ダンデライオンの「opencode」というプロジェクトがあります。
これはプロダクション運営で必要になるツール類を契約している各社で共有化しようという試みです。
現在個人や不特定多数に対して公開するという流れにはなっていませんが、今後このような試みが増えていけば、いずれ本当に「オープン」なプロダクションツールを公開する会社もしくは個人が出てくるのではないか・・・という期待があります。
もしくは、国内で個人作品を作っている人間同士でネットワークを作ることができれば、その中で第二のオープンコード」ネットワークを構築する事も可能なのでは・・・と思っています。

などなど。




長々と書いてしまいましたが、今後「個人ないし少人数でアニメーションを作る」という流れは確実に増えていくと思います。
その中で、パイプラインやツールをどうすべきか。3Dをやる以上テクニカルは避けて通れない課題です。
何とかして敷居を下げられないものか・・・。今後も悩みは絶えそうにありません。
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地爆天星

2011年01月21日 00:31

あけましておめでとうございます。


今日は以前所属していた組織の人たちで集まる新年会に参加してきました。
夜桜の監督であり自分の師匠であるりょーちもさんや、イヴの時間の吉浦監督など懐かしい面子と久々の飲み。

飲みの前にりょーちもさんのスタジオへお邪魔したんですが、新しい方がいたので紹介されました。
「原画で入ってもらっている山下さんです」
ん?山下??ちもさんとセットで山下さん???まさか!!!!??????

確認すると、あの若手天才アニメータの山下清吾さんでした。

山下さんといえば鉄腕バーディーで20歳の時に超絶アクションの原画等を描かれていた事で有名です。
現在23歳になるそうなんですが、現在進行形で進化しています。
ナルトのOPで、フローが歌っている「sign」のサビ前、九尾化するナルトのあたりはなんと撮影までやられたとか。
つい先週くらいに発売したナルト疾風伝のDVDに収録されている「地爆天星」という回では、あの松本憲生さんと並んでスーパーアクションを描かれていました。
(お二人の大ファンの自分は、もちろん発売日に購入してました)
NARUTO-ナルト- 疾風伝 二人の救世主の章 4 [DVD]NARUTO-ナルト- 疾風伝 二人の救世主の章 4 [DVD]
(2011/01/12)
竹内順子、井上和彦 他

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というタイムリーなタイミングだったという事もあり、最高にテンションの高い作ヲタ飲み会でした。

吉浦さんからはありがた~いお話をたくさん聞かせていただき、とても励みになりました。
作家とはこうあるべきなんだろうという本当に素晴らしい方です。


久々に良いことずくめな飲み会だったのでこの日のテンションを忘れないうちに(酒の抜けないうちに)日記に記してみました。


今年もよろしくおねがいします。


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